「旦那が突然死にました。」
タイトルを見て、本屋さんでぎょっとした記憶があります。
イラストの優しいテイストに惹かれ、衝動買いした本のひとつです。
保険のお仕事を始める前に出会った本です。
死別当時の奥様が30代であったこと、我が家の長男が生まれた時期にご主人が亡くなっていること、お子様が男の子2人(死別当時3歳と1歳)で、本を購入した当時の我が家の家庭環境と何か通ずるものを感じました。
そして購入した数か月後に、学生時代にご夫婦でかわいがっていただいていたご家庭の旦那様が亡くなっていたことを知り(まだ40代でした)、この本を読み返しました。
本当に、なんの前触れもなく大切な人がいなくなってしまったら。
そんなことを想像するだけでつらすぎますよね。なんなら想像もしたくないくらいに。
本の中身はというと、もちろん「死」にまつわるお話なので読んでいて苦しいシーンもあります。でも、温かみのあるイラストと作者ご本人の人柄もあり、つらさだけでなく、それを乗り越えようとしたり、ふとした瞬間にお子様や周りの方の言動に救われたりすることでじんわりとした暖かさも感じられる、そんな本でした。
本の最後に載っている写真を見ると、なんとも言えない気持ちが溢れ、今でもそのページだけ見たりします。
私たちは生命保険という、人の命の先にある商品を取り扱っています。
人はいつか死んでしまう。そこから遺された方たちのために、その人が元気な今できることのほんの少しのお手伝いをする。それが私たちのお仕事かな、と感じます。
その人の悲しみを理解することはできなくても、少しでもその悲しみを和らげたり、何かの形でお役に立てたら幸いです。